展覧会遠征 大阪編21
この週末は月曜にシカゴ響のコンサートがあるので、前日の日曜に大阪入りし、美術館等を回ることにした。
日曜の午前中に家を出ると、まずは兵庫県立美術館を目指す。JR灘駅に到着したのは11時前。時間が時間なので美術館よりも先に昼食を済ませることにする。立ち寄ったのは「洋食SAEKI」。11時開店なのでもう既に店の前に10人程度の行列が出来ている。店が開店したのは私が到着した5分後ぐらい。
注文は「ミックスフライランチ(1000円)」。相変わらず有頭海老のフライがなかなかにCPの良さを感じさせる。フライ類はいずれもそう特別というものはないのだが、トータルで見るとやはりCPの高さが光る。人気が高いのもまあ納得できる。ただ大分慣れたが、それでもやはりここのドレッシングは何となく塩っぱいな。
昼食を終えると美術館までフラフラと移動。ここの道程、阪神高速が邪魔をしていて、高架を一旦下りてから再び上がる構造になっているのがいささかダルいんだよな・・・。
「Oh!マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー」兵庫県立美術館で3/17まで
昭和のニッポンを、多くの一般人とその願望から登場したヒーローを通して云々っていうような主旨があるようだが、正直なところ私には主旨は全く不明。
展示内容としては戦後に始まる雑然とした世相を反映した作品などを展示。戦後すぐは混乱の社会を反映してプロレタリア的な作品が多く登場しているが、それが戦後の復興につれて多種多様に展開といったところ。
タイトルにあるヒーローを連想するようなものは、月光仮面やウルトラマンなどについての展示がいくらかあったが、どうも展示全体を通しての必然性が今ひとつ。
このような作品も(何となく言わんとすることは分かる)
何となく戦後のドタバタを伝えるような展覧会だったが、美術展としての意味は? 混沌として一括りにしにくい内容だった。
展覧会の見学を終えると阪神石屋川駅に戻ってくる。ここから阪神で移動。当初の予定ではこの後に大谷美術館に立ち寄ることも考えていたが、重たいキャリーを転がしながら坂道を往復したら、とてもではないが体力に余裕がなくなってしまったのでパス。このまま大阪に直行する。
大阪に着いたら疲労が出てきた。次の目的地に行く前に一息つきたい。「つる家」に立ち寄ってわらび餅を頂くことにする。ああ、ホッとする。
ようやく人心地付いたところで次の目的地へ立ち寄る。ここはフェスティバルホールの最寄り。
「珠玉の村山コレクション 〜愛し、守り、伝えた〜V 物語とうたにあそぶ」中之島香雪美術館で2/11まで
一連の開館記念シリーズのラストは物語及びうたがテーマ。展示されているのはいわゆる絵巻やうたに関するもの。
絵巻はともかくとしてうた関連はどうしても書になってしまうので、これについては私の興味外。絵巻の方は浦島太郎の物語の展示があったが、これが一般的によく知られている浦島太郎とはストーリーが微妙に違っているのが面白かったりする。
これで今日の予定は終了ということでホテルに向かうことにする。今日のホテルは例によってのホテルサンプラザ2ANNEX。部屋に荷物を放り込むとしばしベッドに横になって休息する。なぜか今日は異常に疲れている。
しばし休んでから夕食のために外出する。夕食はこれといって思いつかなかったこともあり、「だるま」に入店して串カツを10本ほどつまむことに。今回はふぐやイイダコ、牡蠣等やや高めの串を多く頼んだので2000円超えだが、それでもCPは良い。
よく考えると今日は昼も揚げ物だった。油でやや胃が重い。これは失敗。
ホテルに戻ると入浴してからBDプレイヤーをテレビにつないでマッタリ。どうも最近は見る番組がなくなってきた。結局は決まった番組ばかりを見ているような気がする。新しい番組ほどろくなものがないから。NHKの大河ドラマがあんなどうしようもないものやるぐらいだから、これは末期症状。
☆☆☆☆☆
翌日は大阪で仕事。慌てて身支度するとホテルを飛び出して仕事場へ。それにしても大阪の朝のラッシュはひどい。
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仕事を終えるとコンサート。会場のフェスティバルホールに行く前に阪急梅田の地下で天ぷら蕎麦を食べるが、これが大失敗。口当たりがパサパサなのに芯があって団子。ゆでそばを水で戻しただけじゃなかろうかというようなレベルの蕎麦で唖然。今まで店屋でこんなひどいそばを食べたことはない。どうも阪急地下の飲食店は当たりとハズレが極端な気がする。
ハズレ蕎麦
夕食で大失敗してテンションがガックリ下がるがとりあえずホールに向かう。フェスティバルホールは7割程度の入りというところか。料金設定が高すぎることがあって、安席は完売だがS席がかなり残っている印象。3階などは前の3列ぐらいがガラガラで、その後ろの列は急に満席といった極端な配置。
ちなみに私は今回のチケットはチケットぴあの先行抽選で確保した。S席を買う金があったらフェスティバルホールの優先予約で良席を悠々確保できるのだが、そんな金の持ち合わせは毛頭なかったので、今回は最初から安席狙い。となると一般発売だと安席が瞬殺される可能性が高いとみてのあえての先行抽選。チケットぴあの先行抽選はクソ席確約(後で座席選択販売した時に売れ残りそうなところを先行抽選に回す)なので普通は使用しないが、今回は安席なので多かれ少なかれクソ席にならざるを得ないだろうと諦めた次第。その結果として当たった席は、すぐそこにホールの壁があるというクソ席中のクソ席、まさにキングオブクソ席である。さすがチケットぴあの先行抽選、侮れない。
シカゴ交響楽団
指揮;リカルド・ムーティ
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op.68
交響曲第2番 ニ長調 op.73
派手な金管を中心とした煌びやかなサウンドが特徴だったシカゴ響も、今では往年のサウンドとはかなり変貌してしまったというのを一番に感じる。今は安定したアンサンブルを中心に聞かせる普通の上手なオケという印象。またムーティの指揮も今ではゆったりとした巨匠テンポになっているので、ブラームスの一番についてはやや緊張感に欠けるように感じられる場面も。ゆったりと鳴らす演奏なのだが、それがどことなく単に鳴らしっぱなしに聞こえることが多々あった。この曲はもう少し手綱を締めてピシッと決めて欲しいところである。
このような現在のシカゴ響とムーティの「芸風」からすると、ブラームスの二番の方がよりしっくりとくる演奏になっていた。弦にも一番ではなかったような艶が出てきたし、安定したアンサンブルでゆったりしっかりと聴かせた。こちらの方が現在のシカゴ響の真骨頂なのであろうか。
普通に上手なオケだが、特別な魅力もなくなったなというのが正直な感想。ショルティ時代の豪快なまでの無茶苦茶なパワーに溢れていたシカゴ響が懐かしい・・・。ヨーロッパのオケはそのオケ特有の音色の伝統などがあるところが多いが、アメリカのオケは奏者や指揮者の変化で音色自身も大きく変わってしまうのだろうか。以前に聴いたフィラデルフィア管も何となく精彩がなかったし、ニューヨークフィルもかつてとはかなりイメージが変わっていたし。
みっちり仕事をした後のコンサートでかなり疲れた。明日も大阪で仕事なので今日はもう一泊することにしている。ホテルに戻った頃にはもう既に大浴場も閉まっている時間なのでやむなくそのまますぐに床につく。
☆☆☆☆☆
翌朝も体がグッタリの状態だが、無理矢理それを奮い起こして荷物をまとめるとチェックアウトして仕事場へ。ああ、今週もしんどいな・・・。
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