展覧会遠征 大阪ライブ編49

 

 この週末は読響の大阪定期のためにフェスティバルホールに出向いた。仕事後に大阪に直行すると「えん」で季節メニューの「天然ヒラメの茶漬け」を夕食に。あっさりした茶漬けがいささか疲れ気味の体に心地よい。豆味噌がアクセントになっていて美味。

  

 ただ今日は仕事で徹底的に疲れているせいか、無闇に甘いものが欲しい気持ちがある。開演までにはまだ時間に余裕があることから、「つる家」に立ち寄って「生麩入りぜんざい」を頂くことにする。やっぱり生麩が美味いし、上質の小豆も良い。

  

 ようやくホッとしたところでホールに向かうことにする。外は雨だが、地下道がつながって濡れずに行けるようになったのはありがたいことだ。フェスティバルホールは満杯に近い入りになっている。相変わらず読響大人気である。関西のオケももっと頑張らないと。

 


読売日本交響楽団第22回大阪定期演奏会

 

指揮=サッシャ・ゲッツェル

ピアノ=小曽根 真

 

ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガ−」第1幕への前奏曲

モーツァルト:ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488

ブラームス:交響曲 第1番 ハ短調 作品68

 

 一曲目からなかなかに仕掛けの多い指揮だと感じさせられる。突然に細かくテンポを変えることが多数。それでなくても複雑な曲なのに、よくもこれでまとめられるものである。この辺りは読響の技倆もさすが。

 小曽根は元々ジャズのピアニストだが、ここではジャズ風味は抑えて比較的オーソドックスなモーツァルト。それでもたまに頭がかかり気味のテンポになるのは、彼がジャズピアニストである所以か。適度にロマンチシズムも加わったモーツァルトである。なお小曽根がジャズテイストを開放したのはアンコールで。やっぱり彼の本領はこっちであることを会場の全員が感じたようである。

 最後のブラームスは、かなり前進力の強い演奏。ゲッツェルは次へ次へとグイグイとオケを煽ってくる。ところどころストンとテンポを落としたりすることがあるのは相変わらずだが、全体的に前へ前へのパワー溢れる演奏。最終楽章などその勢いのままに突っ走った印象で、溢れる熱気はなかなかのもの。これはこれでかなり面白い演奏だった。


 力漲る演奏に場内は結構な盛り上がりとなっていた。しかしさすがに読響は上手いということも改めて思い知らされたのである。

 

 

 

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