展覧会遠征 大阪ライブ編38

 

 今日は早朝に家を出ると大阪に直行。大阪ステーションシティシネマでMETライブビューイングと午後からは関西フィル定期の連チャンである。

 

 朝食もろくに摂る間もなく映画館に駆けつけたので、売店で馬鹿高いホットドックを購入して腹を慰めてから入場である。

 


METライブビューイング プッチーニ「ラ・ボエーム」

 

 プッチーニの有名な青春群像悲劇。悲劇である一方で登場人物の軽妙な掛け合いや重唱が多くてその美しさが際立つ作品。

 登場人物の少ない作品だが、その中心人物に実力者を据え付けているのでその美しい歌唱に魅了される。ミミのソニア・ヨンチェヴァとロドルフォのマイケル・ファビアーノの重唱の美しさなどは恍惚の世界。登場人物がそれぞれの存在感を主張していて群像劇としては魅力的な作品となっていた。


 上映終了が午後1時過ぎ。関西フィルがザ・シンフォニーホールで2時開演なので急いでの移動となる。昼食は気分的にはラーメンでも食べたかったのだが、とにかく時間がないので仕方なく途中で「上等カレー」でカツなしのカレーをかき込むが、体調が今ひとつ(先日派手に胃腸を壊した直後)ということもあって食が進まずかなりの量を残すことに。

 

 ホールの入りは9割といったところか。結構入っている。


関西フィルハーモニー管弦楽団 第290回定期演奏会

 

[指揮]飯守泰次郎

 

ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調

 

 関西フィルにはこの曲は編成が大きすぎるため、今回は半分近くのメンバーがエキストラ。特に金管などはほとんどがエキストラという状況。そのためか日頃の関西フィルのコンサートに比べるといささかまとまりに欠ける印象の内容となった。

 特に金管陣が張り切りすぎで、音色が割れてしまうぐらいの音量でバリバリと吹いてくるから弦楽陣とのバランスも今ひとつで、やや精彩に欠ける演奏になったきらいがある。飯守の指揮についても細かい仕掛けはあるようなのだが、それに対してオケがどこまで反応し切れていたかについてはやや疑問な点もある。


 悪い演奏というわけではないが、正直なところ関西フィルらしくないなという印象を強く受けた。やはり関西フィルで大編成のブルックナーはいささか無理があるのではというのが正直なところ。

 

 コンサート終了後はそのまま帰宅したのだが、実は今日はJRが沿線火災で長時間運休していて大混乱になっていたということを帰ってから知ったのである。その火災はちょうど私が大阪に着いた後ぐらいに発生し、私が帰る頃にはようやくダイヤが復旧したところということだったらしい。もしMETを別の日(明日にすることも考えていた)にしていたら、大阪にたどり着けずに関西フィルのコンサートは見送りということになった可能性が高く、そういう意味ではラッキーであったか。

 

 

戻る