展覧会遠征 大阪ライブ編17

 

 広響の音楽総監督に新たに下野竜也が就任とのことで、そのお披露目公演が大阪で開催されることとなったので、それを聴きに行くことにした。

 

 金曜日の仕事を早めに終えると大阪まで移動。いつものようにホール近くの「上等カレー」カツカレー(1000円)を腹に入れてから入場する。3階席には客を入れていなかった模様だが、2階席まで結構観客が埋まっていた。


広島交響楽団 第369回定期演奏会 大阪公演

 

[指揮]下野竜也

[管弦楽]広島交響楽団

 

ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調(ハース版)

 

 下野のブルックナーは以前に京都市響で聴かせた生き生きとした活力溢れる演奏であった。それに対して広響もかなり元気な演奏で応えていた。

 しかし同時に、今回の公演では広響の限界もハッキリと現れていた。冒頭からホルンがヒヤヒヤさせる場面があったりなど、やはり全編を通して管楽器の不安定さが目立つこととなってしまった。またブルックナーは分厚いサウンドで押していきたいところであるのだが、アンサンブルに雑さがある上に弦楽陣も全体的に薄いのは否定できず、この辺りの実力不足は隠しようのないところである。

 良くも悪くも現状での広響の実力をハッキリと示していた。今後これらが下野の指導によってどう変化していくか。それが一番の注目どころである。演奏後に下野が「是非広島にも来てください」と客席に叫んでいたが、是非広島へ行かないとと思わせるオケへの今後の成長を期待したいところである。


 今のところは下野の意図に対して半分ぐらい応えるのがやっとと言ったところか。しかしこれからに注目したいと思う。期待に胸を膨らませつつ家路につくのである。

 

 

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