展覧会遠征 大阪ライブ編21

 

 今日は仕事が終わってから大阪のフィラデルフィア管弦楽団のライブを聴きに行った。会場はフェスティバルホール。夕食は大阪駅のエキマルシェで適当な店を探す。今まで入ったことのないオムライス屋の「北極星」「チキンオムライス(780円)」を注文。

 小さな店だが、注文を受けてから一つずつ焼いていくので、このキャパでないと厨房が回らないということだろう。私が行った時も客は数人だったのに結構待たされる。出てきたオムライス自体は結構オーソドックス。まあ普通にうまいという内容だが、夕食としては若干ボリューム不足は否めない。

 

 とりあえず夕食を済ませると、フェスティバルホールへ急ぐ。会場内は結構入っている。フィラデルフィア管弦楽団人気と言うよりも、ソリスト人気というのが正解だろう。なおフィラデルフィア管弦楽団は意外にアジア人が多い。また最初からオケのメンバーが銘々勝手に座って練習をしていたところにバラバラと他のメンバーが現れ、そこにコンマスが現れるという無秩序ぶりはフリーダムなアメリカンという印象。


第54回大阪国際フェスティバル2016

ヤニック・ネゼ=セガン指揮 フィラデルフィア管弦楽団

 

ヴァイオリン/五嶋龍

 

曲目/武満徹:ノスタルジア ―アンドレイ・タルコフスキーの追憶に―(1987)

   プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 作品19

   ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 作品73

 

 一曲目と二曲目は生憎と私に曲がよく分からない。特に一曲目の武満は私にとってはただ単に眠いだけの曲。五嶋のバイオリンのテクニックは分かるのだが、曲が曲だけにその音楽性の方は残念ながら分からない。

 さてブラームスであるが、いきなり「映画音楽のようだな」というのが第一印象。とにかく弦楽はやたらに甘く、そこに管楽器がパラパラと全く陰影なく明るい響きで加わるので、ブラームス的な重厚さはあまりない演奏。アンサンブルは悪くないのだが、とにかく全体的に「軽い」という印象が否定できない。基本的に音色が非常に陽性なオケなので、アンコールのバッハが一番しっくりきていたように感じられた。


 ヤニック・ネゼ=セガンはかなり小柄な指揮者だが、その体で大きく動き回っており、ブラームスの終盤なんかはかなり煽りまくっていた。印象としては「広上みたいだな・・・」というところ。

 

 フィラデルフィア管弦楽団も破産したりいろいろあったようで、オーマンディーの頃の全盛期のような煌びやかなフィラデルフィアサウンドは最早望むべくもないか。正直なところ全体的に少々ぬるさが漂うコンサートだったことが否定できない。

 

 

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