展覧会遠征 大阪ライブ編6
今日は久しぶりに関西フィルのライブを聴きに行くことにした。デュメイが指揮なのでなかなか楽しみである。場所はいずみホール。このホールは以前に山形交響楽団の演奏会に来て以来だ。
仕事を早めに終えると大阪に直行。夕食には時間がない時の定番、梅田のミンガスでカツカレーをかき込んでいく。
関東方面は台風の影響で大変なことになっているようだが、こちらは天気は良い。こういう時に東京のテレビ局式で言えば「台風は幸いにも関東にそれ、大阪は好天です」というような表現になるのだが。
こじんまりとしたいずみホールには結構大勢の観客が訪れている。なかなか盛況である。
関西フィルハーモニー管弦楽団 いずみホールシリーズ 38
オーギュスタン・デュメイ(指揮)
アレクサンドル・カントロフ(p)
ワーグナー:ジークフリート牧歌
リスト:呪い
ピアノ協奏曲 第1番 変ホ長調
交響詩「レ・プレリュード(前奏曲)」
第一曲目のワーグナーは曲調のせいもあるのか、どうも演奏が全体にゴチャゴチャした印象になってしまっており、若干冴えがないという演奏になっていた。
二曲目の「呪い」は初めて聴く曲だが、名前から予想されるようなおどろおどろしい曲ではない。ただ全体的に響きが現代音楽にも通じるものを感じさせられる。個人的にはもっと一般的な三曲目の方が好み。
なおカントロフのピアノについては超技巧的で縦横無尽という印象。リストの難曲を難なく弾きこなしてしまう技量を持っている。ただあまりに縦横無尽すぎてオケとの合奏曲ではオケが合わせるのがやっとという印象もあり、個人技で自由に弾いた方が「らしさ」が出るピアニストのように感じられた。実際に圧巻だったのはアンコールでのトルコ行進曲。通常の曲でなくて超絶技巧アレンジ版(アルカーディ・ヴォルドス編とあった)だったのだが、とてつもない曲をサラッと弾き流してしまうその技量には唖然とさせられる。
関西フィルの真価が発揮されたように感じられたのは四曲目。デュメイに磨かれた弦がキリリと引き締まった演奏を行い、管とのバランスも良好でなかなかに聴かせる内容になっていた。
コンサートは良かったのだが、閉口したのは後のジジイの団体がやたらにやかましかったこと。咳などをするのは仕方ないにしても(にしても口ぐらい塞げ)、プログラムを手で丸めて常にパキパキと紙の音をさせているのはなんだ? どうも時々意味不明の行為をする奴が世の中にはいるもんだ。
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