展覧会遠征 大阪ライブ編5
今週末は大阪に宿泊して二泊三日のライブ遠征・・・のはずだったのだが、家庭内でちょっとしたトラブルがあり、そういうわけにもいかなくなった次第。とは言ってもチケットは既に取ってしまってるし・・・というわけでとりあえず土曜日は日帰り遠征。
昨日は台風で大荒れだったが、今日は朝から好天。さて何時の列車に乗るかと「駅探」で検索をかけたと思えば「運休中」の表示が。慌ててJRのHPを見に行くと、昨日の大雨の余波で各地で列車の運休や大幅遅延が起こっているとのこと。この事態は全く想定していなかった。結局は大慌てで昼食も食べずに車で出かけることになったが、よくまあ早めにチェックしたものだ。下手したら余裕こいて駅に到着した途端に呆然とする羽目になるところだった。
しかし車の方も順調とは言いがたい状態。三連休で下手くそドライバーが大挙して繰り出したのか、高速があちこちで事故渋滞。渋滞アフター渋滞の状態で、通常よりも大幅に到着が遅れることになった。しかもようやく大阪市内に到着したら今度はそこが大渋滞。早めに出ていなれば完全にアウトだった・・・。
何とかザ・シンフォニーホール近くの駐車場にたどり着くと、遅めの昼食にラーメンをかき込んでからホールへと向かう。
今日のコンサートはN響の大阪公演だが、実はこれを聴きに来るまでは紆余曲折がある。当初はこの三連休は全く別の予定が組んであったので、折角のN響の公演だけどパスだなと思っていたところが、その後にその予定が消失、急遽チケットを手配しようとしたが既に即日完売していて入手不可能・・・だったのだが、大分後から追加のように一部のチケットが売り出されたのでそれを入手したという次第。N響のコンサートは最近に福井でも行っているが、実はあれはこの公演のチケットが入手できなかったから、その代わりに購入したというのが真相だったりする。
さて席だが2階の左サイド。S席ではあるものの、オーケストラを横から見るような位置で、あまり良いポジションとは言えない席である。
N響「夏」2015大阪公演
[指揮]マイケル・フランシス
[ヴァイオリン]樫本大進
[チェロ]クラウディオ・ボルケス
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 op.102
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op.68
座席のポジションが悪いせいか、N響の弦が14−12−10−8−6という大編成(後半がこれが16−14−12−10−8というさらに大編成になった)であるにもかかわらず、4本ホルンの方がブリブリと聞こえてきて、何やら管楽器ばかりが先行して耳に飛び込んでくるというシチュエーションになってしまった。
N響の演奏に関しては確かにうまい。技術的にはやはり群を抜いている・・・んだが、それだけという印象。相も変わらず上手いにも関わらず面白くない演奏である。若手指揮者のマイケル・フランシスはかなり滑らかで豊かな表現を目指しているようである。若手らしく感情表現も豊かで、指揮での手振りの流暢さが印象に残る。先の福井でのジョシュア・ワイラーシュタインほどの空回り感はなく、それなりオーケストラをコントロールしているようではある。ただ演奏にどこまで彼の意志が反映されているかは疑問。
そしてアンコールは大体予想通りのハンガリー舞曲第4番。例によってこれが一番ノリの良い演奏。終業後にスキップしながら帰宅する会社員のようでもある。しかも弦の響きが艶っぽくて色気がある。N響もこんな響きが出せるんじゃん・・・。なぜこの1/2でも本番でもっと茶目っ気を出せないのか。どうも教科書的な響きを出すことに固執しているような気がしてならない。だから抜群に上手いにも関わらず、味も素っ気も面白味もない演奏になってしまっている。また団員が燕尾服やタキシードでなく、黒のスーツを着ているのもさらに「公務員」的イメージを強くすることになっているのも皮肉。
さすがにN響大人気というか、場内はほぼ満席に近かった。また観客の年齢層が高くなるのもN響の特徴で、そうなると必然的に場内はやかましくなる。チェロのソロに咳を重ねる奴、何やらガサゴサと音を立てる奴と、客席は結構賑やかしかったのである。その挙げ句にフラ拍、フラブラとフルコースである。PACのように安いコンサートというわけでもないのだが・・・。
もう夕方だし、夕食を食べてから帰ることにする。ガッツリと洋食を食べたい気分。立ち寄ったのは以前にも来たことのある「イレブン」。タンシチュー(2150円)にライスとスープを付ける。
デミグラスソースはやはりかなり濃厚。やはりなかなかにうまい。夕食をガッツリと堪能したのである。
夕食を終えると夕闇迫る中を車を飛ばして家路についたのである。明日は京都だ・・・。
戻る