展覧会遠征 姫路編9
昨日は大阪にライブに繰り出したところだが、今日は姫路の美術館に行くことにした。当初予定では美術館に立ち寄るついでに近くの山城を攻略するつもりだったが、玄関を出た途端に顔に吹き付ける熱風に頭がクラッときて、こんな中で山登りをするのは死にに行くのと同じと諦めることにした。
出たのは昼前だったので、まずは昼食を摂ることにする。姫路からは少し離れるが、網干にランチの評判の良い店があると噂を聞いたのでそこに立ち寄る。
立ち寄ったのは「ステーキレストランはなやす」。夜は結構価格帯の高いメニューが多いのだが、昼には価格帯の低いランチメニューがあるという。確かに1000円台ぐらいのハンバーグなどのランチメニューがいくつかある。ただ私はわざわざ出向いてきたのだから若干奮発して「ヒレステーキランチ(3000円)」を注文。
そう大きいわけではないが、なかなかに良さそうな肉の塊が絶妙の焼け具合でジュージューといいながら出てくる。焼き過ぎにならないように肉の下にはキチンとタマネギが敷いてある。
うまい。とにかく肉が美味い。これだけの肉になるとソースなんて野暮なものは使わずに塩こしょうだけで楽しめる。またサラダや付け合わせなども美味。肉を堪能してから最後にコーヒーを頂いて一服。かなりの贅沢ランチだが、それだけ堪能できた。満足度は高い。
昼食をタップリ満足したところで、目的の美術館まで車を走らせる。姫路城周辺はまだブームが一段落していないのか車も非常に多い。
「三木翠山展」姫路市立美術館で7/26まで
現在の加東市出身の三木翠山は、京都で竹内栖鳳に師事し、京画壇で活躍、特に美人画家として確固たる地位を確立した。本展ではその三木翠山の美人画を中心に、風景画などの作品も展示。さらに併せて栖鳳門下の俊英達の作品を展示した。
翠山の美人画については、非常に品のある絵画という印象。描き方自体は浮世絵以来の伝統を引き継ぐ古典的な描き方で、人物の描き方自体は平面的であるが、着物の柄などまで実に詳細に美しく描き込んでいる。
一方の風景画などになるといささか雰囲気が変わる。平面的で様式的な描き方をしていた人物表現と対照的に、明暗表現などに写実的な新しいものが見られたり、また同門の小野竹喬などの作品とも相通じる雰囲気がある。さらに動物園で見たという猿の絵もあったが、これなどは師匠の栖鳳の影響が現れているものだろう。
近代日本画の典型的な流れに乗った画家の一人というところで、その作品には非常に好ましい雰囲気はあるが、一方で彼ならではの個性というものには乏しいように感じられた。この辺りが現代において知名度的には橋本関雪や上村松園などよりは一歩劣る理由であろうか。
これで今回の予定は終了、帰宅したのである。なお山登りを断念した運動不足分は、帰宅してから近くのプールへと繰り出したのである。それにしても体力落ちてるな・・・。
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