展覧会遠征 姫路編3
さて今週の週末だが、正直疲れてヘロヘロである。先週末のあの超強行軍の東北遠征の後遺症も未だ癒えていない上、仕事が追い込みモードに突入してかなり心身にキツイ。しかも未来の展望もない上に金もないし彼女もいない・・・ってこれは関係ないか。その上に梅雨明け以来の熱波である。はっきり言って長距離に出かける気が起こらない。と言うわけで車で手近な美術館に繰り出すだけにした。神戸方面は先々週に行っているので、今回は姫路方面。
昼食は家で済ませてから外出。姫路城東の駐車場に車を停める。見上げると現在修理中の姫路城天守閣の回りに工事足場が組まれている。間もなく天守は完全に覆われることになるらしい。そうなった場合には天守を間近で見学できるエレベータをつけると聞いている。そうなったらもう一度訪問したいところである。
「フランダースの光 ベルギーの美しき村を描いて」姫路市立美術館で8/29まで
19世紀半ばぐらいから、いわゆるバルビゾン派のように野外製作を主にする画家達が地方の村に集まってコロニーを成すという現象が見られたが、ベルギーにおいてもやはり同様のことは発生しており、古都ゲント近くのラーテムなどの村がその舞台となった。彼らはその地の風土に触発され、同志達と切磋琢磨しながら創作に励んでいる。
その作風は時代によって異なり、第一世代と呼ばれるのがジョルジュ・ミンヌを中心とする象徴主義的な色彩を持った世代。第二世代がエミール・クラウスが代表する印象派の影響を強く受けた世代。第三世代がキュビズムや表現主義の洗礼を受けたフリッツ・ヴァン・デン・ベルグらになるとのこと。本展ではこれらの画家達の作品を集めて展示している。
いずれの世代もフランダース地方の農村風景をモチーフに利用しているが、その表現方法はかなり異なる。第一世代の絵画はどうもそこに心理的効果を持ち込もうとしているのが顕著で、これに対して第二世代は一番馴染みやすいタイプのオーソドックスな表現であるので、やはり私を含めて一般的な日本人にはこの世代の作品が一番好感を持てるだろう。特にエミール・クラウスの農村絵画は実に美しく、印象派好きの日本人には極めてしっくりくる作品が多い。
姫路行きの計画を最初に立てていた時は、近隣の城郭訪問も予定に入っていたのだが、はっきり言って今は城郭に登っているような状況ではない。その予定はもっと涼しくなるまで繰り延べすることとしたのであった。
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