伊藤清永美術館

武家屋敷の隣の洋風な建物

公式HP

美術館規模 小

専用駐車場 無(ただし付近に公営有料駐車場有)

アクセス方法

 JR福知山線にて「豊岡駅」 「江原駅」「八鹿駅」下車。全但バス、出石行きで約30分。

お勧めアクセス法

 電車、バスの本数及び所要時間を考えると、車で行く以外に現実的な選択肢はない。

コメント

 

展覧会レポート

 

(2006.9/19)

 この美術館は、出石生まれの洋画家・伊藤清永の作品を展示した美術館である。彼の初期の作品から晩年の作品までを一望にすることが出来る。

 とりあえず一番印象に強烈に残るのは、1970年頃を境に画風が激変していることである。それまでの画風は比較的オーソドックスな日本的洋画であったのだが、この間に渡欧したとのことで、その後の作品は急にルノワール調の画風に一変している。しかもこの頃から題材も女性の裸体画が中心になっているのでよけいにルノワールのように見えてくる。

 ただ違うのは、ルノワールは印象派的技法を突き詰めていく過程で、印象派的に描けば描くほど、対象がぼやけていくジレンマに陥り、最終的にはその技法を捨ててより古典的な技法に回帰したのだが、伊藤清永の画風はルノワールがそこで古典回帰せずにそのまま印象派技法で突っ走ったらそうなったろうという画風なのである。つまり光は柔らかく、対象の質感はあるのだが、どうも輪郭がはっきりしないという絵画になっている。この表現についての賛否は微妙なところだという気がする。

 

 

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