展覧会遠征 大阪ライブ編47

 

 今日は大阪で仕事があったついでに日本センチュリーのコンサートに出向くことにした。日本センチュリーは今年度から定期演奏会が木曜日になったこともあってなかなか行く機会がなく、かなり久しぶりである。

 

 大阪での仕事を終えると夕食は阪急梅田の地下飲食店街で摂ることにする。どこの店に行くかをプラプラと視察していたところ、いつも大抵大行列が出来ている「牛鍋 本みやけ」がたまたま空席がある状態になっていたので入店する。

   

 注文したのは「牛鍋の肉大盛り(1200円)」。グツグツ言いながら出てきた鍋の中には結構な量の牛肉が入っている。特別に良い肉とは思わないが、キチンと美味い肉。味付けも私の好みよりは若干塩っぱい気がするが許容範囲。CPを考えるとかなり高いと言え、確かにいつも大行列がしているのも理解できる。CPにシビアな大阪人の心をガッチリつかんでいるということだろう。なお食事を終えて私が店を出た時には、既に数人の行列が出来ていた。

   私が出た時にはもう行列が

 夕食を終えるとザ・シンフォニーホールへ移動。今回の私の席は2階席だが、回りを見渡すとガラガラ。一階の様子がよく分からないのだが、ここから見た限りでは入りは4割程度という印象。


日本センチュリー交響楽団 第231回定期演奏会

 

[指揮]川瀬賢太郎

[チェンバロ]マハン・エスファハニ

[管弦楽]日本センチュリー交響楽団

 

アイヴズ:答えのない質問

バーバー:弦楽のためのアダージョ op.11

ナイマン:チェンバロ協奏曲(日本初演)

アイヴズ:交響曲 第2番

 

 時代的には近代音楽と現代音楽の中間ぐらい、響きは現代的だがいわゆる無調性音楽ではなくてメロディラインがハッキリとある曲といった辺りのラインナップ。比較的聞きやすい曲であり、弦楽が美しいバーバー、蚊の鳴くような音色のチェンバロが上下に自在に駆け回るナイマン、そして何やら聴いたことのあるような旋律の引用が多いアイヴズの交響曲といずれもそれなりの個性を持っている。

 ただ正直なところ曲の出来自体はあまり優秀とは言い難い曲が多いので、下手な演奏をすると覿面に催眠音波になりかねない曲なのであるが、川瀬はこれをメリハリのある色彩豊かな音楽で表現してきた。オケの方もなかなかに集中力を感じさせる引き締まった演奏をしていて退屈させない。

 曲目が曲目だけに、私自身も来るべきかどうか悩んだのであるが。来た価値はあったと感じさせる演奏であった。川瀬賢太郎、なかなかやる。


 最近のセンチュリーの定期はかなりやばい状態と聞いていたが、今回は曲目も客の入りにかなり影響していただろうと思われる。確かに日本では、あえてアイヴズを聴いてみようという者はそう多くないだろう。さてこれからアイヴズがもっとメジャーになっていくかだが、それについて難しいだろうなというのが私の考え。やっぱり初めて聴いた時の取っつきやすさを考えた時、現代に名曲と言われている曲に比べると数段取っつきにくいのは事実。俗だとか受け狙いだとか言われていても、やっぱりチャィコとかの方が聴いていて気持ちよいのは確かだし。

 

 観客は少なかったが、今日の演奏に満足した客が多いようで場内は結構盛り上がっていた。これがセンチュリーの盛り上がりにつながれば良いが・・・。センチュリーは今も豊中定期をやっているが、今後は本拠地を豊中に移して豊中市から何らかの支援を受けるという形に持っていく方が将来ビジョンとしては良いような気がする。なお堺市にもホールが出来るようなので、そちらは大阪交響楽団のホームか。もっともそうなると、ザ・シンフォニーホールを拠点とするオケが減っていくので、ザ・シンフォニーホールの経営が心配になってくるが・・・。

 

 

戻る