展覧会遠征 札幌編

 

 この週末は札幌に飛ぶことにした。先の京都市響でのエリシュカの公演が研修のせいで行けなかったので、札幌響でのエリシュカの公演に行ってやろうとの考えである。こんな簡単に札幌に飛べるのもスカイマーク様々ではある。

 

 しかし金曜日は午後から急遽の大阪出張。宿泊用のキャリーを引きずっての出張となる。ようやく無事に仕事を終えたところで、今日は大阪で関西フィルのライブとなる。毎度のように大阪駅の「えん」で出汁茶漬けを夕食に摂ると、キャリーを一旦大阪駅のロッカーに収容してからザ・シンフォニーホールまで歩く。

 


関西フィルハーモニー管弦楽団第278回定期演奏会

 

[指揮]藤岡幸夫(関西フィル首席指揮者)

[ヴァイオリン]オーギュスタン・デュメイ(関西フィル音楽監督)

[管弦楽]関西フィルハーモニー管弦楽団

 

バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.112

 

〜藤岡幸夫&関西フィル、シベリウス交響曲全曲ツィクルス第5回〜

シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 op.43

 

 先日、腕の不調で指揮を若手に代わったデュメイだが、本日は全く問題なくバルトークの難曲を弾きこなした。藤岡との絡みがかなり熱く、両者の良好な関係を感じさせる演奏であった。

 シベリウスについては、プレトークで藤岡が「子供を亡くしたシベリウスがその想いを込めた曲」という類いの説明をしていたが、まさにその考えに沿ったかなり熱いシベリウスであった。ここまで情熱的なシベリウス演奏を耳にするのは初めてで、賛否はあるような気もするがこれはこれで面白い演奏であった。

 関西フィルのネットリした弦は、今回のような藤岡の熱演にも十二分に応えていた。後はこれで管楽セクションがもう少し強化されると万全なんだが。


 ライブを終えると今日の宿泊ホテルに移動する。明日は朝一番のスカイマーク便で神戸空港から札幌に飛ぶので、ホテルは神戸にとっている。ポートアイランドのホテル辺りを取りたかったのだが、空きと価格の関係で無理。結局は大倉山のカサベライン神戸を予約。大浴場がないという点で私のホテル選択の条件に合致していないが、どうせ夜遅くのチェックイン&早朝チェックアウトなので立地と価格最重視。さすがにカプセルホテルなら熟睡できないということで選んだホテルである。

 

 三ノ宮で地下鉄に乗り換えて二駅。大倉山駅から徒歩3分程度。神戸文化ホールを見ていると学生の頃を思い出す。高校生の時、台風の中をN響のコンサートのためにここに来たっけ。その時のソリストが中村紘子。そしてこの時に「有名な演奏家=上手な演奏家」という式は成り立たないということを身に染みて知ることになった。純真無垢な少年が、大人の世界の諸事情の一つを知った瞬間でもある。

 

 ホテルにチェックインするとすぐに風呂。ユニットバスだが浴槽は大きめなのでまあ良しか。テレビをつけると「カリオストロの城」のラスト。この映画何度目だろうか? 最近はこういう作品を見ると、結局は何も成すこともできないまま年だけ取ってしまった己の情けなさを痛感して鬱になりそうになる。クラリスのような可憐な美少女のためなら、泥棒さんでなくても空を飛ぶことも湖の水を飲み干すこともできそうなんだが。

 

 そのままテレビをつけてボンヤリしていたら、アナザースカイが始まったが、MCが瀧本美織から中条あやみに変わったようだ。瀧本美織はジャニタレとの交際が原因で仕事を干されているとの噂があるが、ソニー損保のCM降板に続いての降板で、もうテレビの仕事は全くないのでは? あれだけゴタゴタがあるにも関わらず、未だに芸能界ではジャニーズタブーは健在か。つくづく不健全な業界である。

 

 入浴で火照った体がようやく冷えてきたところで、明日の早朝出発に備えて早々に就寝する。

  

☆☆☆☆☆

 

 

 翌朝は5時過ぎに起床。爆睡したはずだが、絶対的に時間が不足しているのでやはり睡眠不足気味である。

 

 手早く身支度を終えると6時過ぎにはチェックアウト。空港へは7時頃に到着。スカイマークの札幌便は8時過ぎの発である。搭乗手続きを済ませると朝食代わりにうどんを食べる。この空港は飲食店が少ないのが難点である。特に朝食を摂るための店がほとんどないのは致命的。

 

 飛行機に乗ると一気に疲れが出てくる。結局は狭いシートでウトウトしたまま新千歳空港に到着。降り立った新千歳空港はさすがに少々冷やっとしている。ここからは空港快速で札幌に移動。札幌駅に到着すると札幌のヒーロー・大谷翔平がお出迎えである。ちなみに数年前に来た時にはこれがダルビッシュであった。

 札幌のヒーローがお出迎え

 久しぶりの札幌。と言っても札幌自体は特に何の変哲もない普通の都会である。特徴は地下街が大きいことぐらい。正直なところあまり得意なタイプの町ではない。とりあえず今日の宿泊ホテルに荷物を置きに行く。

  

狸小路の繁華街とシンボルのタヌキ

 今日の宿泊ホテルはドーミーイン札幌ANNEX。以前に札幌雪祭りの時に宿泊して以来である。ホテルは狸小路という繁華街の中にあり、本館とANNEXが道路を挟んで向かい合う形になっている。この便利な立地もこのホテルの売りの一つ。

  

ドーミーイン札幌本館とANNEX

 とりあえずキャリーを預けて身軽になると、まずは昼食を摂りたい。面倒臭いのでホテルの近くの店で済ませることにする。入店したのは「瑠玖」。海鮮居酒屋と言ったところである。無難に日替わり定食辺りを頼んでもよかったのだが、わざわざ北海道まで来たのだからと「いくらとウニの二食丼(1720円)」を注文。いきなり贅沢な昼食である。

  

 さすがになかなか美味い。ただややボリュームが少なめなのは価格を考えると仕方ないところか。

 

 昼食を終えると最初の目的地へ向かう。今日のコンサートは14時からだが、その前に美術館に立ち寄ることにする。大通公園を抜けてプラプラとバス停まで歩くと、そこからバスで美術館に向かう。


「ゴジラ展 特撮映画のヴィジョンとデザイン」北海道立近代美術館で10/23まで

  

 ゴジラに纏わる資料を展示。ゴジラの撮影用スーツなども展示されている。

 一応最初期のゴジラから展示されているが、やはり資料の残存状況などの関係から展示物は平成ゴジラのものが中心。となると平成ゴジラを作品としてあまり評価していない私としては、その時点で興味がかなり落ちるのは否定できない。会場外に展示してあった「シンゴジラ」のスーツなんかは良かったんだが。

 左 平成ゴジラ  中央 シンゴジラ  右 シンゴジラの最終決戦の地・東京駅


 展示は撮影用スーツや模型などにそのデザイン画などがメイン。マニアなら大喜びというところなんだろうが、実のところ私はゴジラのファンというわけではない。実際のゴジラ世代というと実は私よりももう少し年長の辺りで、私の世代はウルトラマン世代に当たる。そのものズバリのゴジラ世代の連中は、大抵「ゴジラは第一作が至高」と言う輩が多い。ガンダムなんかのファースト信者と同じようなものである。

 

 展覧会の見学を終えると地下鉄でホールに移動する。今日の札幌交響楽団のコンサートが開催されるのはKitara。Kitaraは中島公園なる大きな自然公園の一角にある。

 Kitaraのホールはステージを取り囲むように客席が何段も配置された形態で、私の知っているホールの中ではミューザにイメージが近い。こういうタイプのホールは高い位置の客席でも高所恐怖症が出にくい特徴がある。難点は座席の位置が分かりにくいこと。なお今回私が確保したのは一階席。


第594回定期演奏会〜エリシュカのチャイコフスキー第5番

 

指揮 ラドミル・エリシュカ(名誉指揮者)

 

スメタナ 交響詩「ワレンシュタインの陣営」

ドヴォルジャーク スケルツォ・カプリチオーソ

チャイコフスキー 交響曲第5番ホ短調

 

 エリシュカの指揮は実に明快で確実に鳴らしてくるというタイプ。表現に誇張はないが、鳴らすべきところでは徹底して鳴らしてくる。また札幌響も金管を中心に非常に元気のあるオケという印象であり、エリシュカの求めに応じてかなり豪快に鳴らしまくっていた。

 チャイコの5番はエリシュカにとっては十八番中の十八番と言うべき曲らしく、非常に良く知り尽くしているという印象の演奏であった。それだけに随所で細かいことを求めてくる局面があるのだが、オケの方も的確にそれに応えており、なかなかに聴かせる演奏である。

 総じて指揮者とオケの相性の良さを感じる演奏であった。なかなかの名演。


 コンサートが終わると札幌市電でホテルに戻る。札幌市電は以前来た時には大通りからすすきのの往復路線だったのだが、その後にすすきのと大通りの間がつながって環状線になったようである。とりあえず直接帰らずに(ホテル最寄り駅は狸小路なんだが)、新規開通部分を視察していく。

 かつての終点のすすきのを過ぎると、そこで線路は北に90度折れ、札幌駅前大通を走ることになるが、ここで興味深いのは線路が道路の中央でなく両脇を通っていること。確かにこの方が乗客としては乗り降りがしやすい。さらに道路の両脇を線路が通ることは不法駐車を防止する効果もありそうだ。ただこの区間は車も多いし信号も多いので、通過にはかなり時間がかかることになっている。定時性という点では不利になりそうである。

 左 すすき野を過ぎると左折  中央 道の端を通っていく  右 西8丁目で下車

 新規開通部分の視察を終えると、西8丁目で列車を降りてホテルに向かう。とりあえずホテルに入ってから休憩したい。ホテルに戻ってくるとチェックイン。すぐに大浴場で汗を流す。このホテルは温泉大浴場を持っているのが特徴。

 

 風呂からあがると部屋でマッタリ。テレビをつけると「ホンダ除雪機、3年間盗難保証付きで安心」なんてCMを放送しているところに北海道を感じる

 

 一息ついたところで夕食のために外出する。狸小路の繁華街をウロウロ。外国人の姿が多いのが目につく。爆買いはもう下火になっていると言われているが、まさにリアルタイムで爆買いの現場が発生していた。この中国人の団体は貸し切りバスで移動しているようで、観光バスに白いブラックサンダーを箱買いした連中が乗り込んでいく。そう言えば店の表示の方もインターナショナルなところが多い。各都市の繁華街をウロウロしたことがあるが、札幌は特に外国人が多い。

 ザ・爆買い

 何を食べるか少し悩んだが、結局は「ひげのうし」を訪れることにする。やはり札幌と言えばジンギスカンか。羊の肉と言えば普段は少しクセがあるなと感じるのだが、なぜか札幌で食うと美味い。これは札幌の謎。そう言えば北海道に来ると私はいろいろと食べるのだが、なぜか体重はむしろ減ることが多い。これも札幌の謎である。

 お一人様用のセットでジンギスカンと肩ロース、塩タンを頼む。やはりロースやジンギスカンが私には合うようだ。醤油系タレと甘めのタレの2種類のタレがあるが、どちらでも美味い。後でこの2種をハーフサイズで追加。

 ジンギスカンをガッツリと食べたはずなのだが、やはり肉だけだとどうも腹の据わりが悪い。結局はホテルまで戻ってきた時に、向かいにあるラーメン屋「喜来登」にフラフラと入り、味噌ラーメンを注文する。

 ネギが山盛りになっているが、ネギだけでなくてモヤシその他の野菜が結構多いラーメン。味付けもあっさり系であって嫌みがない。店内には訪れた有名人のサイン及び店主との記念写真が所狭しと飾ってあるが、藤井フミヤのサインがいくつもあるのが目立つ。その内の一つのサインには「何回目だろう・・・」という書き込みが。確かにクセになる者もいそうな味ではある。ただ彼はとんこつラーメンの聖地・久留米の出身のはずだが。

 

 夕食を堪能するとそのままホテルに戻ってまたマッタリ。この原稿を書いていたりする。

 

 そうこうするうちに夜も更けてくると小腹が空いてくるのを感じる。こういう時にはドーミー名物夜鳴きそばである。ANNEXの向かいの本館の方のレストランで頂く。

 ドーミー名物夜鳴きそば

 夜鳴きそばを頂いた後は再び狸小路をウロウロ。このホテルの良いところは繁華街のど真ん中にあること。しかも夜の10時ぐらいまで店が開いている。ソフトクリームを頂きながら散策。それにしてもこの商店街は中国人が多い。この時間になっても中国人の団体が闊歩している。

  

ソフトを頂きながらフラフラしていると、再び爆買いの現場に遭遇する

 夜の散歩の後は再び入浴してから就寝する。

  

☆☆☆☆☆

 

 

 翌朝は7時頃に起床。向かいの本館に朝食に行く。ビジホ界最強と言われているドーミー札幌の朝食は、朝からイクラ丼を含めて小鉢メニューが豊富なのが特徴。ジャガイモ餅なんてのがいかにも札幌らしい。朝からガッツリと頂いておく。

  

 朝食を終えると朝風呂を浴びてから、8時半の便で札幌駅まで送迎してもらう。さてこれからの予定だが、今日はレンタカーを借りて周辺をウロウロする予定。車はたびらいを通してパジェットレンタカーを予約している。

 

 パジェットの事務所はアパホテルの中にあるようだ。既に外国人客が多数やって来ている。私に貸し出された車は新型ノート。運転の勝手は分かっている車だ。今日の帰りの便は新千歳から7時半だから、それまでが自由時間。

 

 最初に目指したのは郊外にある札幌芸術の森美術館。美術館までは札幌から車で30分ほど。ここに公共交通機関で来ようと思うと、地下鉄とバスを乗り継いでという結構大変なことになる。

 

 結構観光客が多くて駐車場の前は大混雑。ようやく車を置くと(駐車料金500円というのはかなり高い)、園内を散策しつつ美術館へ向かう。


「エッシャーの世界」札幌芸術の森美術館で10/16まで

  

 エッシャーの初期作品や彼の師匠の作品まで含めて、エッシャーの原点から振り返っての展示となっていた。

 初期の版画作品は普通の版画なのだが、そこから段々と形態に対する異様なほどの執着が現れるようになり、南欧の風景を描いた作品などになると、デッサンと言うよりも製図に近いような印象を受けるようになる。その内にアルハンブラ宮殿のモザイクの影響を受けて、様々なトリッキーな作品を描くようになっていく。そのエッシャーの変遷が非常に分かりやすく展示されていて面白い。


 エッシャー展の見学を終えると美術館を後にする。野外彫刻を見ながらプラプラ園内を散策という手もあるのだが、それはもう以前に行っているし、今回はそんなことをする気力と体力がない。

 

 とは言うものの実はここから先はほとんどノープランに等しい。札幌は既に何度目かの訪問であり、定番観光スポットはほぼ出尽くしているというのが本音。そこでとりあえず札幌の奥座敷・定山渓温泉にでも向かうことにする。

 

 定山渓温泉に向けて車を走らせるが、国道230号線に入った途端に渋滞に出くわす。この先は定山渓温泉ぐらいしかないはずなので、もしかしてこの車が全部そこを目指しているのか? さすがに途中で諦めてUターンする車も多い。その内に定山渓温泉まで普通に走れば5分もかからないような距離まで来たのだが、そこから先がさらに絶望的な渋滞でなかなか車が動かない。これだと多分定山渓温泉についてもとんでもない大混雑が予想される。この時点で当初の予定を放棄することを決定、中央分離帯の切れ目部分を見つけてUターンすることにする。途中で小金湯温泉という表示を見かけたのを覚えていたので、そこに立ち寄ることにする。私と同様のことを考えたのか、それとも最初からここが目的地だったのかは分からないが、小金湯温泉には多くの車がやって来ていてここも結構混雑している。

 

 立ち寄ったのは湯元小金湯。宿泊設備もあるが日帰りがメインのスーパー銭湯という趣の施設。入口の前には巨大なカツラの木が生えているのだが、樹齢700年以上というこの木は、定山渓温泉を開いた定山和尚に樹霊が温泉の在処を告げたという謂われのある木で、この温泉のルーツと関連している。ウロの中に不動尊が祀られているので、桂不動と呼ばれて今は北海道の記念保護樹木になっているとか。

 入館するとまずは露天でゆったりとくつろぐ。単純硫黄泉という湯はしっとりとした感じはあるが匂いはあまりない。あまり強いキャラクターはない湯である。

 

 入浴を済ませるとレストランで昼食を摂ることにする。山菜ざるそばとサーモン丼の組み合わさったメニューを頼んだが、キノコのそばがやたらにうまい。なぜか妙に腹が減っているし、さらに天ざるも追加で頼む。腰のあるそばが実に美味い。

完全に食い過ぎた

 結局はこれにデザートをつけて昼食を終了。明らかに食い過ぎ。なぜ私は北海道に来ると食欲が増進するんだ? にも関わらず、なぜか北海道にいると体重は減るんだよな・・・これは全くの謎。

 

 食事後は再度入浴をしてマッタリと過ごす。極楽、極楽。

 

 しばらく小金湯温泉で時間をつぶしてから移動することにする。と言っても目的地がない。とりあえず空港方向に移動しつつ立ち寄れるところということで、支笏湖にでも立ち寄ろうかと考える。

 

 再び真駒内方面を経由して、国道453号線を下ることしばし、終盤はかなり険しい起伏のある道を通過すると支笏湖が見えてくる。観光センターの駐車場に車を置いて支笏湖の見学。

 とは言うものの、支笏湖はただのだだっ広い湖と言うだけで特に何があるというわけでもない。風景にはすぐ飽きるたちの私は、いざここに来るとすることが何もないことに気づく。もう少し東に走ると支笏湖温泉があるらしいが、今日はもう既に湯疲れしていてこれ以上入浴する気にもならないし、観光船に乗るという気もしないし・・・。結局はこのまま支笏湖を後にすると千歳まで移動する。

 

 千歳に到着したものの、飛行機の時間まではまだ3時間以上はある。どこか立ち寄るところは・・・と調べたところ、千歳水族館なる施設があるということなのでそこに立ち寄ることにする。

 千歳水族館は淡水魚専門の水族館としては最大級・・・と言うが、そもそも淡水魚専門の水族館というのが珍しい。大水槽に泳ぐのはサケ類が中心。施設自体が千歳川に面しているので、地下から窓越しに千歳川の中を見られる施設もある。水中から見ると千歳川はかなり流れが速く、ここを遡るサケは大変だろうと思う。実際に小さな魚などは遡上しようとして逆に流れに流されている。この中を遡上して産卵地まで行ける個体はそれだけ体力のある厳選された個体ということになるから、優秀な子孫が期待できると言うことか。良く出来た自然の淘汰のシステムだ。もっともこれが人間界にあれば、間違いなく私などは真っ先に淘汰されてしまうだろう・・・と言ったものの、よくよく考えるとそんなシステムがなくても、既にほとんど淘汰されてしまっているようなものだ。伝統ある?我が家系も私の代で途絶えることはほぼ確定。これはご先祖様に申し訳ないかな。

 水族館を一回りした後は、近くの道の駅で土産物を物色。ふと見ると、クライマックスシリーズをテレビ放送中。その周辺は街頭テレビ状態になっている。こっちでは盛り上がっているようだ。多分広島も盛り上がっていたことだろう。

 街頭テレビ状態

 もうこれですることもなくなってしまった。やや早いがもう車を返してしまって空港に移動することにする。車はパジェットの空港店に返却することになっている。空港の隣にアウトレットモールがあって、パジェットの空港店はその隣の模様。アウトレットモールなんかも私の興味外だし、車を返却するとさっさと空港に送迎してもらう。

 

 空港内でとりあえずの夕食と考えて、回転寿司屋の「函太郎」に立ち寄ったのだが、場所柄かとにかく高いのに呆れる。何しろ一皿500円以上が相場。確かに函館の回転寿司の中にはとんでもなく高いところもあるが、ほとんどその感覚。6皿程度つまんで支払いが2000円以上とは回っていない寿司とあまり変わらない。

 とりあえずの夕食を済ませると空港内で土産物購入などで時間をつぶし、夜のスカイマーク便で神戸空港へと帰還したのである。神戸は小雨がぱらつく悪天候だったが、それよりもとにかく暑いのに参ったのである。

 

 エリシュカと札幌響の演奏が聴きたいと思って北海道まで飛んだのだが、コンサートは良かったものの、北海道ではすることがなくて困る羽目になってしまった。以前からそうなんだが、北海道は食い物も美味い良いところなんだが、することがなくて常に暇を持て余すことになるのである。やはり元々日本ではない土地だけに、城がないというのが私にはもっとも困る要因となっているようだ。大自然に興味でもあれば飽きることもないのだろうが、私はネイチャリストではないので・・・。

 

 

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