展覧会遠征 大阪ライブ編28

 

 この週末はコンサートの連チャンの予定・・・だったのだが、突然に会社の研修が入り込み、京都市響のコンサートは行けない羽目に。エルシュカのドボルザーク、聴きたかったんだが・・・。せめての救いは研修の予定が分かったのがチケット販売前だったこと。チケット購入後だったら泣くに泣けないところだった。

 

 さらに救いは研修の日程が金土だったこと。木曜日だったらウィーンフィルと被って大惨事になるところだった。ウィーンフィルに被っていたら研修サボったかも(笑)。どうせ私の人事評価なんて既に最低点だろうから、今更さらに失点が重なったところでさして変わらない。

 

 木曜日の仕事を早めに終えると大阪に移動する。夕食は大阪で摂ることに。入店したのは「あらうま堂」「角煮ラーメンの餃子定食(1330円)」を注文。豚骨系スープのこってりしたラーメン。味は悪くないのだが、さすがに少々濃厚すぎて私にはややキツイ。胃がもたれる感じ。私ももう年か。

 夕食を終えるとホールに移動する。さすがにウィーンフィルは人気なのか、大きな器のフェスがほぼ一杯。


第54回大阪国際フェスティバル2016 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 

指揮:ズービン・メータ

 

モーツァルト:交響曲 第36番 ハ長調 K.425「リンツ」

ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調 WAB.107(ノヴァーク版)

 

 モーツァルトの冒頭から弦の密度の高さと独特のネットリしたサウンドに圧倒される。これぞまさにウィーンフィルのサウンド。演奏自体はあっさりした印象なのだが、独特の響きに魅了される。

 次のブルックナーも同様。圧倒的なウィーンフィルサウンドである。ただし演奏が洗練されすぎているせいで、ブルックナーがブルックナーに聞こえない。演奏技術の高さは感じさせられるのだが、ブルックナー特有の一種の泥臭さのようなものがスパッと削がれているので、ブルックナーらしからぬブルックナーになってしまっている。私のイメージではブルックナーはもっと金管がバリバリと前に出てくる音楽に思うのだが。そこがかなり戸惑うところではあるのだが、演奏技術が圧倒的であることは疑いない。後は好みの問題である。

 メータの指揮は細かいところは統制せずに大らかに鳴らさせるといったところ。それがウィーンフィルのカラーと相まってこのような演奏になったのだろう。かなり大らかに鳴っている印象であり、その辺りもどちらかと言えばテンション系の演奏を好む私の嗜好と微妙にズレがあるのだろう。

 とにかく終始一貫「ウィーンフィルを聴いたな」と思わせる演奏であった。ただ「ブルックナーを聴いた」という気にはならない。それをどう考えるかである。


 さすがにウィーンフィルということは感じさせられた。ウィーンフィルサウンドには独特の魅力があることは間違いない。昨年の公演ではいささか消化不良の感があったのだが、その思いは今年完全に解消された。しかしこれは困ったことに、これではまた来年以降も来る必要があるではないか。予算をどうしよう・・・。

 

 満員渋滞のホールを後にするとホテルに向かう。今日の宿泊ホテルは江坂のジーアールホテル江坂。途中のイオンで夜食の寿司を購入するとチェックイン。大浴場でゆったりと汗を流してから、明日からの研修に備えて就寝するのである。

  

☆☆☆☆☆

 

 

 翌朝は8時前に起床するとシャワーを浴びてから朝食。そのまま会社の研修会場のホテルへと向かうのであった。

 

 

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 一泊二日の研修もようやく終了して開放された。かなり疲れ切ったところでさっさと帰宅したいところなのだが、実は今日もライブのチケットを購入済みだ。元々の予定ではウィーンフィル、京都市響とさらに連チャンになる予定で今日のシンフォニーホールでの大阪交響楽団のチケットを入手していたのである。幸いにして購入したのが夜の部だったおかげで会社の研修終了後になったが、これが昼の部を購入していたらチケットが無駄になるところだった。そういう意味ではついていたと前向きに考えるべきか。

 

 コンサートの開演まではまだ時間があるので、大阪駅前のネカフェで少し時間をつぶしてからホールに向かう。意外と観客が来ており、特に女性が多い。これはやはりソリスト人気だろう。

 


大阪交響楽団 第93回名曲コンサート“リストとシューマン”

 

[指揮]三ツ橋 敬子

[ピアノ]牛田 智大

 

リスト:交響詩「前奏曲」

リスト:死の舞踏(“怒りの日”によるパラフレーズ)

シューマン:交響曲 第2番 ハ長調 op.61

 

 大阪交響楽団は以前に聴いた時にはアンサンブルがガタガタで非常に悪い印象を持っていたのだが、今回の演奏はその時に比べると格段にアンサンブルにまとまりがある。相変わらず弦が弱くて管が無神経にバリバリと鳴らすという悪癖はあるが、演奏が崩壊するというレベルではない。

 牛田の演奏については実に堂々たるものであった。冒頭からかなり強いタッチでガンガンと弾いてくるのは今までの彼には見られなかった演奏だ。入場の時に少し身長が伸びて体格も良くなったように感じられたが、成長期の少年なのだから以前に比べて体力がついてきたのかもしれない。この調子で成長したら将来が楽しみだ。

 三ツ橋の指揮については特に奇をてらったところはないオーソドックな解釈である。非常に明確で分かりやすい指揮スタイルは、特にここのように技術に若干の問題を抱えているオケには演奏しやすいように感じられ、それが今回の演奏に反映しているように感じられた。


 これで予定は終了。夕食として「上等カレー」でカツカレーを食べると帰宅に相成ったのである。

 

 

 

 

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