展覧会遠征 大阪ライブ編22

 

 週末の土曜日はまた大阪にライブで出かけることになっている。今回の会場はザ・シンフォニーホール。ただし出かける前に一仕事が。今年のサイトウキネンのチケット発売日が今日。去年はチケット争奪戦に開始早々乾杯し、今年はリターンマッチである。しかし小沢の指揮公演は相変わらずの大人気(かなりの数のダフ屋も含むと思われるのだが)イープラスはようやくつながった時には完売、チケットぴあも認証からさっぱり先に進めず、進めた時には完売、ローソンチケットなどは当初からサーバーダウン状態で、ようやくつながったらもう完売と、いずれも瞬殺された次第。結局はルイージ指揮の「復活」だけしか確保できなかった。どうやらこれは小沢が生きている内に彼の生演奏を聴くことは無理なようだ。

 

 それだけでなく、小沢の煽りでチケットぴあの他の公演のチケットの購入もなかなかつながらない状況で、今日確保すべきチケットを揃えるのに散々苦労して、家を出るのが予定よりもかなり遅くなってしまった。

 

 とりあえず急いで大阪に急行。昼食は考えていた店はあったのだが、現地に到着すると行列が出来ていたので馬鹿馬鹿しいのと時間がないのとでパス。結局は「上等カレー」「カツカレー(1000円)」を食べることに。相変わらず玉子が妙に合うカレーだ。カレーに玉子は邪道だと私は長年思っていたのだが・・・。

 昼食を食べると会場に入場。入りは6〜7割というところか。空席がやや目立つ。


サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団

ユーリ・テミルカーノフ指揮

 

[ピアノ]ジョージ・リー

 

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 op.23

ショスタコーヴィチ:交響曲 第5番「革命」 ニ短調 op.47

 

 チャイコのピアコンの冒頭からオケの密度の高い響きにガツンとやられたが、これに絡むピアノがまたコッテリとしたなかなかの強味。ジョージ・リーは小柄の若手ピアニストだが、その体の小ささから想像がつかないぐらいタッチは強いし、表現の幅も広い。振幅のある演奏であり、それはバックのオケともマッチしている。

 ショスタコについては冒頭から聴かされた。16編成の巨大オーケストラの華々しい大エネルギーの強奏からも、一転してかすかに聞こえるレベルのピアニッシモまで表現の幅は実に広い。テミルカーノフの指揮はパワーでグイグイ押すわけではなく、また決して煽ることもなく、堂々たる演奏というところで、それがこのオケのパワーがあるが決して下品にはならない風格のある音色に非常にマッチしている。切々と歌い上げる第一楽章など、この曲はなんて悲しい曲だろうと感じさせるような情感に満ちていた。決してテンポを上げない堂々たるフィナーレなどもまた圧巻であった。


 終始圧倒されっぱなしの名演。会場もやんやの盛り上がりで、楽団員が引き上げても鳴り止まない拍手にテミルカーノフがもう一度現れるなどという場面もあった。久々に心底堪能したライブとなった。

 

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